三島市郷土資料館企画展
   「古代伊豆国ー国府と国分寺ー」開催中 
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祐泉寺本堂北側から発掘された奈良時代の瓦

平安期の三島

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伊豆代用国分尼寺の塔心礎:本堂前展示

 過日三島郷土資料館から「古代伊豆国ー国府と国分寺ー」開催の案内状を送っていただきました。
 祐泉寺は伊豆国分尼寺(奈良時代に私寺:市ケ原廃寺から884年菅寺に変遷)跡地に戦国時代1567年に建立された寺です。ちょうど現在の本堂の場所に国分尼寺の中心部金堂(本堂)があって昭和27年の発掘調査で、上記写真のような各種が多く発掘されました。この発掘調査前まではこの祐泉寺跡地に伊豆国分尼寺があったとことが当時の歴史学者の定説となっていました。ところが当時各種瓦を鑑定したところ白鳳期(大化の改新の645年から奈良平城京建立の710年まで)の瓦も発見されて平安期以前にたてられた私寺(大興寺)であったことがわかりました。その後奈良時代に菅寺に昇格し、焼失した伊豆国分尼寺の代用としてその後使用されていたようです。この寺は当時の最古の木造建築奈良の薬師寺をモデルとした豪族の寺で祐泉寺本堂に付近にあった金堂を中心に南に向かって東西100、南北200m位の大寺院だったこともわかりました。
 このような縁で塔心礎や各種瓦(書院玄関展示)が三島市の文化財第1号として大切に保存されて、常時展示できるように配慮してあります。